心臓マッサージと
人工呼吸を行う場合は
タイミングを
合わせるために
人工呼吸器を使わず
手でバックを押します。
その手を止めることなく
救急隊に、事故の
状況を聞きました。
局地的な豪雨で
増水し、流されて
しまったそうです。
濁流の勢いが強く
救い出されるまでに
時間がかかった
とのことでした。
まったく動かない
心臓を動かすために
強心剤を投与します。
心肺停止状態のときは
腕の血管から薬を
投与しても
全身の血液循環が
停止しているので
心臓まで薬が
届きません。
ですから、
直接心臓に
濃度の高いまま
薬が届くように
鎖骨下の静脈から
太目のカテーテルを
心臓近くまで挿入し
薬を直接、心臓に
届かせます。
この処置は、
IVHと呼ばれています。
IVH(Intravenous
Hyperalimentation)の略で
中心静脈栄養法と訳されますが
緊急時の
ルート確保にも
使われます。
私は、IVH専用の
太めの注射針を
鎖骨の下縁に刺しました。
的確に鎖骨下静脈を
とらえ、内筒を抜くと
黒い静脈血の
逆流を認めました。
カテーテルが
頭の血管に
進まないように
看護師に頭を
穿刺側に傾けさせて
カテーテル先端を
心臓の位置に
進めました。
この間は心臓マッサージを
止めなければなりませんが
1分もかかりません。
1回目の強心剤を、
投与しましたが、
心臓は全く、反応
してくれませんでした。
(つづく)
ドクターズコラム | 2011.01.17.月曜日













